Dr.ホルモンとKent Dr.の内分泌講座

Kent Dr.の内分泌講座

副甲状腺の疾患について

副甲状腺は甲状腺の近傍に上下左右4つ存在しており副甲状腺ホルモン(PTH)という血液中のカルシウムを調整するホルモンを分泌しています。
稀に4腺ではなく複数腺が存在していることや異所性(通常とは異なる配置)の場合もあります。

症状

口渇、多飲多尿、関節痛、便秘、尿路結石、胃潰瘍、骨粗鬆症、急性膵炎、意識障害(Ca著明高値で)

副甲状腺腺腫

多くは1腺のみの腫大があり副甲状腺ホルモンが上昇し血中のCaの上昇を来します。

治療:腫大腺摘出(軽度なものであれば飲水励行)。

副甲状腺過形成

透析や家族性の甲状腺腫大で4腺が腫大する。

治療:腫大腺全摘 + 一部自家移植、亜全摘。

副甲状腺癌

副甲状腺病変の中でも頻度は低く何年も経過した後に再発するような症例もあれば次々と転移を起こすような症例もございます。
Ca 12mg/dl 以上、腫瘤が触れる、汎発性骨炎を起こしていることなどが副甲状腺癌を疑う所見です。

治療:en bloc 切除(腫瘍と周囲組織を含めて一塊にとること)をします。

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